| ご存知のように焼肉店にも様々な形態があります。
それぞれ対象とする客層も異なりますし、当然、店構えからメニュー構成、価格設定も違います。
そこで、様々な焼肉店を当社なりに分類して、それぞれどんな状況が見られるかをここでご紹介いたします。
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(A)高級焼肉店
高所得者層や接待シーン
をターゲットにしています。店構えもそれ相応のものです。 メニューには和牛などの銘柄肉を多く取り入れています。当然、食単価も高くなります。
ランク的には絶対に必要なクラスと言えます。
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以前は高級店はかなり苦戦してたが、
今また、見直されている。
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(B)焼肉専門店
もっとも一般的な焼肉店のことです。いわゆる
近所の焼肉屋さん
と思ってください。小規模店が多く、大手資本ではなく個人経営の店がほとんどです。このクラスはさらに2種類に分けることができます。
i)昔のままの店構え
どこにでもある昔からの焼肉屋さんで、客層のほとんどが顔なじみの常連客であるのが特徴です。
それぞれ独自の味を売りにしていて、実際においしい店が多いのですが、残念ながら徐々に客足が遠のく傾向にあります。もっとも苦戦しているクラスと言えます。
最大の原因は常連客頼みの経営スタイル
にあるように思われます。「肉を見る眼はプロだが経営はアマ」という言葉をよく聞きます。
煙や臭いの対策があまりなされていなかったり、昔のままのタレでお客様が味に飽きてきているケースがよくあります。
工夫や特徴のない店は、自然消滅的に店をたたむところも多いようです。
ii)いわゆる”いまどきの”焼肉店
ヤル気のある若い経営者や二代目さんが経営しているケースが多く、新規に店舗を開設したり、既存の店をリニューアルしてハイセンスな店に仕上ていることろが多くあります。
新規客をどれほど取り込めるかがカギですが、おおむね成果を上げています。
漫画「美味しんぼ」やテレビ番組「料理の鉄人」などに刺激を受けた世代でもあり、お客様の反応をよく観察して、
メニューを工夫する
点でも積極的です。偵察のため他店に食べに行ったり、食材や設備の情報収集に取り組んだりしています。
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おいしい店でも、
工夫や特徴に欠けるなら
かなり厳しい

ヤル気のある若手店主は
それなりの成果をあげている
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(C)低価格焼肉店
サガリ350円、カルビ450円など、
低価格を売りにしている
お店です。低価格化を望んでいる最近の消費者の動向に沿った経営展開と言えます。
値段の高いお店から客足が遠のく傾向にある反面、その受け皿となっているクラスと言えます。
あらかじめ調理された冷凍肉を活用する店もあります。集客力は十分にありますが、失敗するケースもあります。
たいていの場合、原因は味にあります。精肉からホルモンまですべてのラインナップで低価格化を実現しようとはせず、
比較的安くて且つそこそこにうまい肉にメニューを絞り込めるかどうかが、成否を分けています。
また、実際の味とは別に、低価格の店だということが即「まずい店」という先入観を抱かせている場合があります。
「低価格=まずい」のイメージを打破することが課題ですが、お店のつくりを和風やアジア感覚
に統一することでイメージ戦略を進めている店が多くあります。
しかし、一度、低価格を始めたら、ずっと走り続けなくてはなりません。かなりの覚悟とノウハウが必要です、
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今はそれほど
安売りをする時代ではない。 |
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(D)居酒屋風焼肉店
焼肉とお酒をマッチングしたお店です。チェーン店を中心に最近増えています。たいていは駅の近くで、駐車場を持たないお店も多いようです。サラリーマンや若者を主なターゲットにしています。店構えも気軽な雰囲気に 整えており、和風のイメージを取り込んだ店が多いようです。メニューは高くもなく安くもないものが中心です。集客力もそれなりにあり、1回の食単価を上げるよりも、回転
をよくすること、リピータ−として固定化することに主眼を置いています。店の造りもそれに対応したものになっています。
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気軽な雰囲気が大事
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(E)ホルモン専門店
焼肉専門店とはまた違うジャンルです。一般にホルモンの原価率は精肉の原価率より低いので、ホルモンに軸足を置くことで、ふつうの焼肉店より
割安感
(お得だという感じ。必ずしも低価格という意味ではない)を印象付けています。固定客が多いのが特徴で、ホルモン好きにとっては欠かせない店です。
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ホルモン専門店は
割安感がキーポイント
割安感は低価格とは違う |
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(F)焼肉ファミリーレストラン
いわゆる大型店で、多くはチェーン店展開をしています。都市部というより郊外型の店がほとんどです。駐車場を広く設けて、
ファミリー客
をターゲットにしています。メニューや味付けもそれに沿っています。食材の大量買付けで原価を下げていて、味もそこそこ頑張ってます。
ただ、現在少し乱立気味で苦戦している店も目立ちます。失敗した場合のダメージは大きいと言えます。
また、ファミリー客が多いため、「子供に食べさせるものは“安全な”ものを」という親心からか、BSEに関して過剰な反応を受けやすい背景があります。
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ファミリー客を意識した
雰囲気を演出する
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(G)焼肉バイキングレストラン
焼肉以外のメニューも数多く揃えて、客層を広げようという狙いがあります。「どちらかとい言えば味より量」というお客様を引き付けていてかなり集客力があります。
同僚や友人どうしの
グループ客
が多いという特徴もあります。大勢で食事に来るお客様の場合、必ずしも全員が焼肉を食べたいと思うわけではないかもしれませんが、
この種のお店は焼肉以外に寿司やケーキなども揃えているため、グループのお客様によく対応しています。
しかし、このクラスも少し乱立気味で、最近では高級バイキングも多く見られます。
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バイキングスタイルは
グループ客にうける
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(H)焼肉の食べ放題
端的に言って「安かろう悪かろう」の店です。
このクラスでは、味でお客様を引き付けているケースはほとんどありません。少ないお金で満腹になれるという点が、セールスポイントになっていますから、値段を上げればお客様は容易に離れてしまいます。
ところが、「食べ放題」という看板ゆえに、結果的に客層のほとんどが「味より量」というお客様で占められることになります。たくさん食べるお客様が多いのでいずれは食材の原価を下げざるを得ず、
食材のランクが下がるので、さらに
客層が純化される
という循環に陥ります。
焼肉の草創期には、味を知らない若い方を中心に集客が可能でしたが、今ではそうはいかないようです。単に満腹になるだけならば、お客様は焼肉にこだわる必要はないので、
「量で勝負」の他の飲食業とも競合してます。このクラスは斜陽期に入っていると言えます。
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「食べ放題」店が
陥りやすい悪循環
「食べ放題」をうたう
↓
特有の客層が形成される
↓
食材コストを下げる
↓ ↑
客層がさらに純化される |
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(I)炭火焼肉店
備長炭の
炭火環境
を活用して、焼肉に加えて海鮮焼きやバーベキューなど、工夫したメニューを取り揃えています。
基本的なコンセプトは「炭火で焼けばとにかくうまい」という炭火へのこだわりです。手の込んだ調理よりも素材の旨さを引き出すことに、ポイントを置いています。
炭火の環境がよければ、茄子やピーマンのような野菜類でもご馳走になるわけですから、アイデア次第で可能性はどんどん広がります。
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「炭火で焼けばとにかくうまい」
というコンセプトで展開する
素材のうまさを引き出す |
弊社はいろいろな既存の焼肉店とお取引させていただき、様々な情報を入手してきました。
そうした情報をもとに弊社が考えるこれからの繁盛店は、おおむね以下のような条件を持つお店になるかと考えています。
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| ●高くもなく安くもない、とにかく「味」を重視している。 |
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「非常においしいが値段も高い」というお店は、明らかに繁盛していません
。高級な食材をふんだんに使い、本物志向で究極の味を作り出す、という時代はもはや過ぎたように思います。
消費者の現在の動向は、まず値段が高くもなく、かといって安すぎもしないことが店選びの前提になっているようです。
かと言って「まずい店」では決して取り合ってもらえません。ですから、どちらの極端も良くないということです。
値段を下げる努力と、おいしさを維持する努力の両方を心がける必要があります。
そのためには継続的な研究が必要です。プロの調理人の本当の技術とは、より美味しいものをより多くの人に食べてもらえる価格で提供する技術のことだと考えます。 |

第一にロープライス
しかし、味も重要 |
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| ●炭火を活用している。 |
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ガス式ロースターの時代は終わりました。味の点でも演出性の点でも炭火は欠かせない存在となっています。
高級な食材を使うのが難しいだけに、炭火で焼く旨さを使わない手はありません。
ロースターを導入するよりも七輪や焜炉を使うほうがイニシャルコストやランニングコストが安いので、思い切った展開が可能になります。
これまで欠点と思われていた「煙が見える」「炭の輻射熱が顔にあたる」などの点も、かえって「いやし」の効果を持ち、お客はそれを求めているということがわかってきました。
「みんなで火を囲む」という人間の本能も刺激するので高い演出性を持っていると言えます。 |
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| ●サービスを重視し、客がくつろげる。 |
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焼肉で低価格といえばサービスは軽視されがちです。極端な例としてはバイキングスタイルがあります。
お客は食べ物やドリンクをセルフサービスで取ってきます。つまり、こうした形態の店では店側のサービスを省略し、人件費を抑えて低価格路線を維持しているわけです。
安さのためなら店がサービスを削っても良いと考えているお客も確かにいます。バイキングはそうしたお客に根強い人気があります。
そのような方にとって、自分が利用する店の位置づけは「単に食事をする場所」ということになるのでしょう。
しかし、最近の消費者の動向は、サービスを重視する方向に進んでいると言えます。お客はわがままなもので、安さを求める一方でそれ以上にサービスの充実も望んでいます。
それで、サービスの質が悪い店はたとえ安くても見放される傾向にあります。お客は、単に食事をしに来ているのではなく「くつろぐ場を求めて」店に来ていると言えるでしょう。
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| ●女性にうける店作りをする |
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かつて焼肉店やホルモン店はオジさん族の独壇場でした。
つまり、?男性で、?収入がある程度高く、?壮年から中年の年齢層の人を主要なターゲットにしていました。当然、メニューや味付けや価格設定はその路線に沿ったものでした。
ところが、バブル経済の時期に「オヤジギャル」と呼ばれる女性たちが登場しました。
おおかたの焼肉店が女性客を取り込む努力をまだしていない時に、彼女たちのほうから、いわば「オヤジ化」して焼肉店の女性への門戸を開いてくれたわけです。
現在では、繁盛店となる秘訣は積極的に女性客を取り込めるかどうかにあります。低価格で女性をターゲットにしたメニューの開発、女性にうける味付け、ヘルシー感を演出すること、
女性を意識した内外装、広めの化粧室と清潔なトイレ、焼肉のニオイの対策などに気を配る必要があります。 |
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| ●居酒屋的な要素を持っている。 |
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どんな店でもたいていお酒は出します。居酒屋的な要素を持たせるとは、お酒を出すかどうかという意味ではありません。
居酒屋に対する消費者の需要は非常に大きなものです。ある調査によると居酒屋の年間の市場規模は1兆2千億円にのぼります。しかし、焼肉店の市場規模は推計でその半分以下と考えられています。
さらに弊社の調査では、焼肉店で食事を終えたお客のうちかなりの数の人々がその後
居酒屋にも足を運んでいます。焼肉店で得られなかった、あるいは満たされなかったものがあるのです。
その居酒屋のいちばんの特徴は、気軽な雰囲気の店構えで、庶民的であるという点にあります。
1品あたりの量が少なめで単価が安く、そのために繰り返し追加オーダーが出やすくなり、最終的な食単価はそれなりの金額になっています。お酒の種類もかなりに豊富です。
居酒屋が持つ、人を引きつける要素を研究し焼肉店に取り込むなら、居酒屋に流れていた客層を獲得することができますし、2次会向けのお客の予算を焼肉店で使ってもらえます。
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